丁度コロナ対応が始まった2020年3月に入居されたHさん。入居後ずっと外に出られない・娘様にも直接会えないといった1年半の期間の中でいつも気にかけておられた「息子様に会いたい」という気持ちに応えるべく、福島の施設に在住されている息子様に会いに行くお手伝いをさせて頂きました。

コロナ対策にも留意したシンプルな計画ではありましたが、道中での娘様との会話のやりとりや息子様との対面された時の表情は施設で見せて下さっている表情とはどこか違って、いつも以上に温かくお母さんの顔をしていました。そんなお顔を見られた事・Hさんが念願の息子様との対面を果たすお手伝いが出来た事。とても実りのある日帰り旅行になりました。(H)

 
 Hさんとの外出が決まった時、嬉しくてすぐにご本人に報告に行きました。外出の件を伝えるとご本人もとても喜んで下さり更に嬉しく感じた事を覚えています。
 昼食に寄ったSAでは久しぶりの外での食事でもあり、娘様が用意してくれたパンを楽しそうに食べておられたのが印象的でした。現地に到着し息子様に会われると、ただただ優しいお母さんの顔になっていました。あんなに嬉しそうで幸せなお顔を見られた事・娘様も喜んでいらっしゃった事を本当に嬉しく思いました。
 今回このような貴重な時間に恵まれた事で介護職としてのやりがいを私も考える事が出来ました。Hさんはじめ他の入居者様達との今後の関わりに活かせていければと思います。(F)

(上記レポートは、ご本人、ご家族より許可をいただきキングス・ガーデン東京ニュース第81号(2022年4月発行号)に掲載した記事を一部編集したものです。)